今回は最近あまり騒がれなくなったが、依然として製造業/流通業では重要なテーマとなっているサプライチェーンマネージメントについてコメントしていきます。
そもそも弊社MPCはサプライチェーンマネージメントを得意にしているコンサルティグ部隊です。
サプライチェーンマネージメントに関するプロジェクを今後取り組もうとしている企業、、またこれまでにプロジェクトを立ち上げていた企業にも参考にしていただければ幸いです
“サプライチェーンマネージメントとは部分最適思考から全体最適思考への転換”
これはどの書物にも書かれていることですし、どんなプロジェクトでも重要なポイントとして考察されてきたと思います。これについてなんら否定するわけではありませんし、ここであえて触れることはさけることにします。ここではそれを前提として、弊社MPCはさらに何をスパイスとして考慮するかをお伝えします。
サプライチェーンマネージメントはその字のごとく、サプライチェーン(供給網)をマネジメント(管理)することです。
ではそのサプライチェーンとは具体的に何か、ということと、管理するということは何をすることなのか、を明確にしなくてはいけません。
これを踏まえて、サプライチェーンマネージメント方式をより具体化するために以下のポイントを抑える必要があります。
1. 企業の中でサプライチェーンを明確に定義すること
2. 個々のサプライチェーンについて特徴を捉え、監視できるようにすること
3. 個々のサプライチェーンについて戦略(方向性)を定義すること
4. サプライチェーンの各業務の最適な設計をすること
5. 各サプライチェーンに対してマネージメントを行うこと
この 5 つのポイントについて少し具体的に解説していきましょう。
1. 企業の中でサプライチェーンを明確に定義すること
“サプライチェーン”を“マネージメント”する上で、その企業内においてどのような単位をサプライチェーンとするのかが第一歩です。
供給している市場によって、または販売チャネルによって、または製品によってその特性があることと思います。また現状の販売ライフサイクル上売れ筋からレア製品などいろいろ考えられます。これらを一緒くたにして同じ方針、同じ戦略およびマネジメントではないですよね。
2. 個々のサプライチェーンについて特徴を捉え、監視できるようにすること
それぞれの特徴的なサプライチェーンが現状どのような状態にあるのか、またその特徴とデジタルに表現するとどのような特徴が出てくるのか、それらを企業内で共有することは非常に重要です。または特徴を明らかにしてから1の定義を行うこともあるかもしれません。
3. 個々のサプライチェーンについて戦略(方向性)を定義すること
特徴が明らかになったらサプライチェーンの戦略としてどのような手段/方法で製品供給をおこなうのか、を定義し、ここのサプライチェーンへ適応させていくことになります。
このとき何パターンの手段(サプライチェーンモデル)をもてるのか、がその企業の実力となるでしょう。
4. サプライチェーンの各業務の最適な設計をすること
実際にいくつかのサプライチェーンの具体的手段によって日々の業務を遂行してゆくわけですから、戦略に見合ったオペレーション(計画、業務プロセス、監視方法など)を設計してゆきます。各サプライチェーンモデルに対してどのようなプロセスを作り上げるのか、また環境変化に対して、どのように流動させていくのか、など企業の柔軟性も問われることになります。売れ筋製品は時間の経過によって、そうではなくなるでしょう。その場合、適応しているモデルは変化させなくてはいけません。
5. 各サプライチェーンに対してマネージメントを行うこと
各サプライチェーンの特徴にしたがって、リスク事項がことなるでしょう。たとえば受注生産であれば納期を遵守すること、見込生産(在庫販売)であれば過剰在庫/欠品などです。それにしたがって、具体的に見るべきデータはことなるはずですし、何か事象が起こった場合の対処も違ってくると思います。
最初に申したとおり弊社MPCはもともとサプライチェーンを得意としているだけに、語りだしたらきりがないので、非常に簡潔にポイントだけまとめてみました。